パーキンソン病の治療について

パーキンソン病は、振戦（ふるえ）、動作緩慢、筋強剛（筋固縮）、姿勢保持障害（転びやすいこと）を主な症状とする病気で、50歳以上で起よく発症されると言われる病気です。現在、日本で約15万人の患者がいるとされています。

指定難病として認定され、現在完治することはできない病気です。あまり知られてはいないですが、完治は出来ませんが、症状を劇的に改善できる可能性のある外科手術があります。それは、脳深部刺激術（Deep Brain Stimulation 略してDBS）と呼ばれる術式です。

簡単に言うと、脳に電気刺激針を埋め込み、胸部に埋め込んだコントローラからの電圧で、常時電気刺激を与え、パーキンソン病の症状を緩和するものです。

私は、2012年にパーキンソン病を発症しました。最初は、手指がかすかに震える症状でしたが、徐々に筋固縮（身体が固まる）症状が出るようになりました。一日に何度も、身体が固まり動きづらいことが常態化するようになりました。2019年には、レポトバ製剤であるマドパーを１日７回飲むような状況になっていました。マドパーを服用して最低30分は効果が現れず、体が固まって動きづらい症状が続き、一日７回服用で、2回位は効果が現れず、次の服用でやっと効果が出るといった状況でした。

2020年12月に脳深部刺激術式の手術を受けました。本当に、動けるようになるんだろうかという不安もありましたが、思い切って手術を受けました。

結果、今では信じられない位動けるようになり、普段の生活には困らなくなりました。発病前の状態に戻ったかと言われると、そうとは言いきれないですが、それでも十分な効果があり、手術に立ち会って頂いた先生方には感謝でいっぱいです。

今後の不安もありますが、今は精一杯生きて行こうとい気持ちで一杯です。

脳深部刺激術が全てのパーキンソン病患者に有効かと言うとそうではないのかもしれませんが、パーキンソン病の症状で苦しんでおられる人は、是非主治医に相談してみることをお勧めします。